初めは夜中に頭痛が起こったんですけれども、右の奥の方が痛いなぁと、私は小さい時から頭痛持ちで、いつもバッファリンとか鎮痛剤を頻繁に飲んでたんです。それで、ちょうど12時頃に目の奥が痛くなって、そのまま眠たさの方が勝ってたんで眠っていたんですけど、それでも痛いのでバッファリンを飲んだんですね。それでも治らなくて、動く度に痛いし、何かちょっといつもと違うし、いつもやったら薬を飲んだら治るのに治らないしということで、その時主人もいたし。ちょうどその時に芸能人の方がクモ膜下出血で亡くなられたんで、若くて40代の方で、それで、怖いなぁとか思ってて、頭の痛さも今までとはちょっと違うし、と思ったんで、CTのある病院にどこか探して行こうと思って、いつもやったらその頭痛が治るのは30分ぐらいで薬が効いてくるんやけど、今回はなんか効かないし、動いたら痛いし、目が開けられなかったんです。それで、大きな病院に行きたいなぁと思って連れてきてもらったんですけど、そのころにはもう治ってたんです。ましになってたんですけど、とりあえず検査だけは受けておこうと思って、…。
 だけど、撮ってもらったら安心というか…何もないよと。そう思っていたから。ここに着いた時点ではちょっとずつ治ってきてたから、全然何もないんやわー、みんなに迷惑かけたなぁって思ってたぐらいで、そんなんが出来てるなんて思ってもみなかったですね。検査はここに来たら強制というか、検査しますという感じで、もうすぐでしたから、してもらった方が良いし。
 ああー、もう手術かなぁって、「もう、すぐに手術ですか?」って先生に聞いたぐらいで、そうしたら先生は、「イヤ、検査してみないことには」って言われて、その時には、ちょっと膨れてて、「あれは取らないとダメやなぁ」と思って、即手術ということは頭にありましたね。先生に言われて見てみるとちょっとおかしいなぁと思いましたから。
 私も五分五分かなぁって感じで、期待する、全然何もないことが五分と、ひょっとして大きな病気かなぁと言うのが五分ぐらいで、半々ぐらいの気持ちでしたね。
 先生に言われた時に、検査は受けようと思ってましたね。でも、それはちょっと日数がかかりますと言われて、その結果がね。それで、結果を聞きに姉とかに付いてきてもらって、そうすると、やっぱり、ここにありますから手術とか言われたのかなぁ、それで、そのためにはもう一回詳しい検査を受けないとダメということで、それは一泊二日のカテーテルの検査を受けないことには、それが最終の診断という形やから、ということだったんです。それまでの期間が長かったんですけど、待ちきれなかったんで、もう少し早くしてくれませんかって言って、ちょっと早めにしてもらったんです。それで白黒はっきりしますからって先生がおっしゃったんです。その時にはもう手術しないと私の気持ちとしては、もし放っておいて別に破裂しない可能性もあるけれども、やっぱり、なんかそう言うのをずーっと心に持っておくのがうっとおしいというか、だからやっぱり、嫌なものは全部スッキリさせたいという気持ちがあったから、手術には傾いていましたね。だけど、家族は手術した方が良いと言うし、別に手術せんと放っておいても大丈夫と違うかって言う人もいるし、いろいろで。本とかを買って読んだら、本によってもね、言うことは色々違うし、絶対に手術した方が良いという本もあれば、確率的には1%以下というそういう場合もあるし、手術のリスクも大きいし、というような本もあったからね。やっぱり、悩みましたね。だけど、私は手術しようという方向にはだんだんとね、思っていましたけどね。それはやらんといかんという、頭の中にはずーっとこびりついて、いつ破裂しないとも分からないと思っていたら、ちょっとしんどいでしょ。気分的にしんどいからね。
 その時が怖かったですね。一泊二日の検査をして手術日までが3週間ぐらいあったんですかね。その期間が怖かったですね。仕事に行かなくなったということと、あまり動き歩かない。それで、何もしたくなというか、ちょっとうつ状態みたいな感じで、だから、早く手術をしたいって思ってましたね。その時は。家のこともしないで、全然しなくて、外に行くこともなくて、買い物なんかはたまに行きましたけど、外に出ている時はちょっと忘れてるんやね。家でじーっとテレビなんかを見ていたら、ここに(頭を押さえて)ずっと神経が行ってるみたいな…。そのことから離れられないと言うか…。その時が一番しんどかったですね。はれ物に触るような…。
 パソコンとか見てたらですね、手術の仕方とか全部バーッと出てくるんですね、だから、そういうのを見ていたら、あぁ、こういう風にするんやというのは一応納得の上というか、だから麻酔とかかかって分からないし、・・・・。書き込みとか見ても、全然怖くないみたいに書いていたから、大丈夫みたいには思っていましたね。それで、一泊二日の入院した時に、同室の方も開頭手術をされた方で、全然分からなくて終わったよって、全然怖くなかったよって、言われてたから、そういうところは別に気にならなかったですね。
 視神経の近くにあったから、ひょっとしたらこっちの目が見えなくなるかもしれないね、とか言われましたから、それ不安はありましたね。左が見えなくなるかもって、それと、脳梗塞になるかもしれないとか、そういうのもありましたね。でも、考えたらきりがないでしょ。だから、その時には無事に手術さえ終わってくれれば良いというぐらいですね。後になって、何ヶ月も経ってから、この痛さは脳梗塞の痛さなんかなあーとかいろいろ考えたりするときもありますよね。
 こういう痛さがなかったんですから、結局こんな痛さが…8時間ごととか…だからもう、そんな切ったらそれで終わりって思っていたから、取ったらそれでおしましって思ってたから、その後のことまで考えたなかったから、後は傷が痛いとか、頭が痛くなるとかは全然考えていなかったから。これから、これとは付き合って、気長に考えるようにするしかないと思っています。
 見つけてもらって良かったなあーって、あの時ここに来ていてよかったなあーって、…うん、あのまま我慢してたらたぶん治っていたと思うし、いつか破裂するか分からなかったやろうし、…先生が手術の後の写真を、私は見なかったんやけど、家族が見せてもらったら、だいぶ変わっていたみたいよって、言ってたし、ああー、やっぱし、してて良かったんかなあーって…。